がん消滅の罠 について
ネタバレと感想、トリックの詳しい解説を紹介します!

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がん消滅の罠 とは?

今や日本人の死因のトップとなったがん。 健康=がん予防と言っても過言ではないほど関心が高まっている。 本書は、がんの特徴をトリックに用いた異色の医療ミステリーである。 「このミステリーがすごい!」大賞も受賞した。 日本がんセンターに勤務する医師・夏目は、生命保険会社に勤務する友人から不可解な相談を受けた。 余命半年の宣告を受けたがん患者がリビングニーズ特約で多額の生前給付金を受け取とったものの、その後にがんがきれいに消失してしまうケースが相次いでいる。 これは保険金詐欺ではないかという内容だった。 夏目は、研究者の羽島とともに調査に乗り出すが、診断は適切な上、患者にも不審な点は見られなかった。 ただし、それらの患者には、ある医療機関に掛かっていたという共通点があった。 また、そこは、政治家や財界人、芸能人など、社会的影響力のある人たちの間で、「がんを治してくれる」と密かに評判になっていた。 作者は、国立がん研究センターなどで勤務経験のある研究者である。 それだけに本書の中には、がんのメカニズムや最新の治療法などの知識もふんだんに織り込まれており、勉強になった。 しかし、会話に専門用語がバンバン出てきて、理解するのに苦労した。 そのせいだろうか、素人の私には「がん消失」のトリック自体がよく理解できなかった。 「だまされた」という驚きよりも「へぇ、そういうものなんだ」と妙に納得してしまったのである。 また終盤に明かされる犯行動機もそれまでに伏線がほとんど描かれていないため唐突感が否めない。 いきなりそんな事実を持ち出されても困るよと、ぼやきたくなった。 がんを題材にしたのは、斬新で面白いのだが、もう少し登場人物に深みを持たせると、もっと多くの読者の心をつかめたのではないだろうか? 次作に期待したい。 #読書記録#読書#読了#本#本の虫#読書日記#読書好きな人と繋がりたい#本好きな人と繋がりたい#書評#がん消滅の罠#岩木一麻#がん#医療#ミステリー

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正式名称は
「がん消滅の罠~完全寛解の謎」
(宝島社)
です。


2017年1月に出版されて、第15回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞を受賞しました。


2018/4/2にTBSで3時間ドラマとして放送となります。


“医療ミステリー”
として、作者の岩木一麻さんの専門知識の深さが話題となりました。


「寛解(かんかい)」
という、がんの症状が軽減される状態を題材に描かれています。



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がん消滅の罠 のあらすじ


日本最高峰のがん医療を提供する日本がんセンターの呼吸器内科医・夏目典明(唐沢寿明)は、生真面目で誠実な性格で、同僚や患者にも評判が良い優秀な医師である。

一方、同僚の研究医・羽島悠馬(渡部篤郎)は、診察などの臨床を全くしない上に、他の医師を寄せ付けず一人で研究に没頭する変わり者で、院内でも浮いた存在。

そんな二人は高校時代からの親友であり、夏目は周囲が苦手とする羽島に対しても物おじせず、医師としての羽島の豊富な知識を買っており、何かと助言を求めることが多い。

夏目はこの日、自らが担当した末期がん患者のがんが消えたという謎について羽島に相談していた。

小暮麻里(柴本幸)という女性の患者で、肺にがんが広がる肺腺がんであった彼女は、夏目が担当した時点ではすでに余命が半年という状況で治る見込みはなく、生命保険の事前給付金も受け取っていた。

しかし半年後、麻里のがんはすべて消え去り、完全寛解したのだ。

夏目と羽島は、奇跡は起こらないと思いつつも、麻里のがん寛解について理由がわからず、頭を抱える。

一方、麻里のがん寛解について、不審だと感じた人物が他にもいた。

夏目、羽島の高校時代からの同級生で、生命保険会社の調査部に勤める森川雄一(及川光博)と、その部下・水島瑠璃子(渡辺麻友)である。

森川と瑠璃子は、麻里が生命保険に加入してから8ヶ月という早さでがんを発症した点、本人の収入の割合に比べて高額の保険に加入していたという点、そしてがんが完全寛解したという3つの点において疑問を抱き、保険金詐欺の可能性を夏目に糾弾する。

そんな中、夏目の患者がさらにもう一人、がんを克服する。

麻里と同じ末期の肺腺がんだった横山宗彦(みのすけ)も、生命保険の生前給付金を受け取ったのち、完治が不可能とされたがんが寛解したのだ。

不可解な完全寛解に警察までが麻里、横山の保険金詐欺を疑い、夏目はがんセンターから謹慎を言いつけられる。

納得がいかない夏目は、がん消滅の謎を独自に追うことに。

果たして、これは医学の奇跡なのか。

それとも何者かの陰謀なのか。

さらには殺人事件まで発生し、警察から追われる身となった夏目は、この事件の背景にある新進気鋭の病院の存在に気づく。

それは、フリーライターをしている夏目の妻・紗季(麻生久美子)が調べている病院・湾岸医療センターだった。

事件を追う夏目と羽島の前に現れた湾岸医療センターの医師・宇垣玲奈(りょう)。

そして、その背後には夏目が行方を追い続けていた恩師・西條征士郎(北大路欣也)の影が見え隠れする。

果たして、事件の全貌には何が隠されているのか──。

がん消滅の謎とは──。



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がん消滅の罠 のネタバレと結末

全体的な流れをネタバレしていきます!

事件の発端


“殺人事件”ではなく“活人事件”の存在が判明したのが発端です。


夏目が末期がんだと診断を下した患者4人のガンが、完全寛解(かんかい)します。


4人とも低所得者で、高額な保険料を受け取った後にガンが消失していました。


ランダムに選ばれた4人の末期ガンが消える確率は160万分の1です。


主人公たちは怪しいと思い調査を始めます。



不自然なガンの転移


主人公たちは調査を進めると、かつての恩師が勤務している湾岸医療センターに行きつきます。


ガンが消えた4人の低所得者の患者は、湾岸医療センターから来た患者でした。


さらにそこでは不自然なガン患者が多発しているのに気づきます。


社会的に影響力の大きい患者の場合は、ガンの早期発見後に転移しているという現状が多発しているのです。


ガンの早期発見で手術した場合は、転移の可能性はかなり低いハズなのにおかしいと主人公たちは気づきます。



主人公たちの仮説


湾岸医療センターで恩師が何かしているのではないかと主人公たちは推測します。


そして、末期ガンを消滅させる仮説を立てます。


恩師が反社会勢力との接触があると予想もされていたため、主人公たちは慎重に調査を進めます。



黒幕へ接触


主人公たちは黒幕である恩師に接触をして仮説を披露します。


夏目が担当した4人の仮説は合っていました。


しかし、社会的影響力の強い患者たちに使っていたトリックは主人公たちの予測を上回る驚愕の方法でした。


恩師たちの狙いは
・弱者の救済
・湾岸医療センターの活動の拡大
でした。



結末


恩師たちは脅しと恐喝を繰り返していたため、各方面から恨みを沢山買っていました。


なので、“殺害された”という自作自演をします。


恩師は生きており、次の計画はあるようですがぼりが冷めるのを待っているようです。



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トリックと仮説の解説


作中で主人公たちは、がん消滅のトリックについて仮説を立てていました。


それらを紹介して解説していきます。


物語冒頭のトリックの解説


非常に大胆で稀有な条件を満たしていないとできない方法で“双子を使う”というモノでした。


・片方ががんに侵されており、もう片方は健常者

・一卵性双生児で見た目はソックリ


という条件をクリアしていると実行できます。


ですが、“片方ががんに侵されている”のは間違いありません。


その条件の双子を探し出して、この作戦を実行するように説得するのは非常にハードルが高そうです。


相当高額な成功報酬を約束しないと協力してくれないと思います。


“健康食品の宣伝”をするためにこのトリックは使用されていました。


“健康食品の宣伝費”はどのくらいだったのか気になるところですね…



仮説その①のトリックの解説


コチラは主人公たちの仮説その①で、結果としては半分正解というものでした。


ですが、一読者としては非常に感心しました。


手順は以下の通りです


早期がんを発見して手術で切除する。

早期発見なので、転移が起きている可能性は低い。



取り出したがんを培養して、既存の抗がん剤の効果を試す。

よく効く抗がん剤を発見できた場合のみ次に進む。

発見できなかった場合は、患者は手放す。



患者に培養したがん細胞を注射して人工的に転移を起こす。



転移が起きたことを患者に告げて、効果があると判明している抗がん剤で治療する。





主人公たちは“出来レース仮説”と呼んでいました。


コレを読んでいるときは“そんな手が!”と興奮しました。


ただし、これの欠点は②の工程にあります。


狙った患者に効く抗ガン剤が無かったら、患者を手放すことになってしまいます。



仮説その②のトリックの解説


この仮説は正解でした。


“魂の救済”
という名目で、お金に困っている人に保険料を不正に受給させるために使用していました。


手順は以下の通りです


病院に来た健康な患者に“アレルギー性疾患がある”と指摘して治療を始める。



患者に“免疫抑制剤”を投与する。



患者に高額な保険に入らせる。



治療薬と偽って“別人のがん細胞”を注入する。


本来なら拒絶反応が出るが、免疫抑制剤のおかげでがん細胞を生かすことができる。



がんを成長させて末期がん状態にする。


その状態で夏目に“末期がん”と診断させて、保険会社から保険料を受け取る。



免疫抑制剤の投入を中断することで、がん細胞は本来出るはずだった拒絶反応により自然となくなる。





“他人のがん細胞を使用する”

“がんを殺すのではなく生かす”

“何もしないと拒絶反応でがんは自然に死ぬ”

という点の発想が凄すぎて鳥肌モノでした。


現実では倫理的にNGでしょうが、是非とも再現して欲しいアイディアです。



真のトリックの解説


最後は有力者を支配して脅迫するために使っていた真のトリックです。


仮説その①の完全上位互換で、発想が悪魔的でした。


手順は以下の通りです


早期がんを発見して手術で切除する。

早期発見なので、転移が起きている可能性は低い。



取り出したがんを培養して、遺伝子組み換え技術を使ってがんに“自殺装置”を組み込み患者に戻す。

“自殺装置”
は、ポナステロンAという化学物質が体内に入り込むとスイッチが入るようにデザインされている。

元々がんを持っている人じゃないと使えないため、“魂の救済”には使えない。


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がん消滅の罠 の感想




ミステリーではなくSFでは…?


最先端の医療従事者でないと絶対にトリックは見破れません。


トリックを知り、“ノックスの十戒”を思い出しました。
“ノックスの十戒”の内容は以下の通りです


犯人は物語の当初に登場していなければならない


探偵方法に超自然能力を用いてはならない


犯行現場に秘密の抜け穴・通路が二つ以上あってはならない(一つ以上、とするのは誤訳)


未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない


中国人を登場させてはならない


探偵は、偶然や第六感によって事件を解決してはならない


変装して登場人物を騙す場合を除き、探偵自身が犯人であってはならない


探偵は読者に提示していない手がかりによって解決してはならない


“ワトスン役”は自分の判断を全て読者に知らせねばならない


双子・一人二役は予め読者に知らされなければならない



「この作品は④に該当するのでは?」
と思いましたが、“ノックスの十戒”は推理小説に適用されるルールなので、ミステリーの本作はセーフなのかもです…





作品の流れとしては、登場人物が必要最低限なので非常に読みやすかったです。


冒頭の掴みのトリックもよかったです。


冒頭のガン消滅のトリックは、素人でもできるモノです。


“こんな感じなの?”
とちょっと不安になりましたが、本当のトリックはかなり納得のいくものでした。


リスクが高すぎるのと人道的観点から絶対に現実では行われないと思いますが、“弱者救済”という名目もあってワクワクしてしまいました。





また、専門用語が出てくるところもかみ砕いた説明も添えられるのでついていけなくなる心配はありません。


思い返してみると、要所要所にさりげなく伏線があったのは見事でした。


ラストで西條征士郎(北大路欣也)が死を装う手口も鮮やかでしたね!


西條征士郎(北大路欣也)は神にでもなったつもりなのかと思いきや、自分の妻と不貞を働いた男にキッチリ制裁を加えていました。


西條征士郎(北大路欣也)は本当の娘である宇垣玲奈(りょう)と巡り会えたので、それはそれでよかったのではないかと思います。





西條征士郎(北大路欣也)が死を装ったのは“やりすぎ”たことかもしれません。


有力者を脅しすぎて、恨みを買いまくっている自覚はちゃんとあったようです。


“殺される前に死ぬ”
という、デスノートの松田と同じ作戦に出ていました。


これから親子二人で影から組織を操っていくつもりなのかもしれませんね。


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