2018年秋のスペシャルドラマ「満願」についてネタバレと結末やキャストについて紹介します!


原作の小説「満願」(米澤穂信【著】)の短編「万灯」「夜警」「満願」がスペシャルドラマ化されました。


どの短編もほんのわずかな伏線が見事にハマっていて面白いです!


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満願 とは?


放送:2018/8/14~16
制作:NHK
原作:米澤穂信『満願』
脚本:大石哲也
演出:萩生田宏治,榊英雄,熊切和嘉

以下は公式サイト紹介です。

2014年のミステリー界で、
史上初めて
「このミステリーがすごい!」
「週刊文春ミステリー・ベスト10」
「ミステリーが読みたい」
のそれぞれで1位になり、3冠に輝いた『満願』。

この中から短編3作品をドラマ化します。

緻密な謎解きはもちろんのこと、岐路に立たされた人間の葛藤、業などを精細に描きだすミステリードラマです。



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キャストは?


主要登場人物を演じるキャストを紹介します。

西島秀俊さん


短編「万灯」の主役・伊丹の役です。


以下は公式サイトの短編「万灯」のあらすじです。

東南アジアでガス油田開発に携わる商社マン・伊丹は窮地に追い込まれていた。

土地の買収が地元民の反対で頓挫していたのだ。

そんな伊丹のもとに地元民から手紙が来る。

地元民の中でも意見が分かれていて、長老達は金が欲しかったのだ。

長老達は伊丹とそのライバル会社の森下の二人に反対派のリーダーを殺すことを要求する。



安田顕さん



短編「夜警」の主役・柳岡の役です。


以下は公式サイトの短編「夜警」のあらすじです。

柳岡の若い部下・川藤が刃傷沙汰になった夫婦ゲンカに巻き込まれ殉職する。

夫から身を呈して妻を守った川藤の行動は、世間から賞賛されたが、柳岡は違和感を覚えていた。

川藤に自己犠牲の精神など無かった、と。

そういえば……あの日は朝からおかしな事が続いていた、事件当日交番近くの工事現場で不審な事故があったことを思い出す。



高良健吾さん

TOKYO BLUE EYES by TETRO. VISITORS : 001 高良健吾 . 渋谷は鴬谷町の片隅に構えるヘアサロン、TETRO。 目印は鮮やかな青いブルーのアパートメント。この場所には現代のサブカルチャーを形成するアーティストやクリエーターが足を運んでいる。 カルチャーの発信地になりつつあるこの場所で聞こえる会話に耳を澄まそう。壁が“TETRO BLUE”と呼ばれていることにちなんで”青き眼”=人の訪問を歓迎する目を持つ、この場所から東京の今を覗いてみる。 . 連載第一回目に登場するのは俳優、高良健吾。 . ヘアメイクアーティスト、森田康平が作り上げたヘアスタイルによって完成した高良健吾の姿を、写真家、嶌村吉祥丸による写真と共にお届けする。 . https://eyescream.jp/culture/13840/ . #高良健吾 #TETRO #TOKYO

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短編「満願」の主役・藤井の役です。


以下は公式サイトの短編「満願」のあらすじです。

鵜川妙子が、殺人事件の裁判の控訴を取り下げる。

弁護士の藤井は控訴を主張していたのに。

妙子は、藤井が学生時代に世話になった下宿の女将であった。

苦学生であった藤井が弁護士になれたのは、優しい妙子の支えがあったからである。

しかし夫の借金のため家計は苦しく、ある日妙子は、返済を強要する金貸しを殺害した。

いったい、なぜ?


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原作の小説「満願」とは?

★30冊目★ #満願 #米澤穂信 #新潮文庫

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出版社:新潮社
発売日:2017/8/1
作者 :米澤穂信

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが……。

鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴(ざくろ)」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、「夜警」「関守」の全六篇を収録。

史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔。

山本周五郎賞受賞。



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原作の「満願」のネタバレ


短編ごとにネタバレしていきます。

万灯

【起】

伊丹は井桁商事で働いていた。


巨大プロジェクトを任されており、東南アジアでの天然ガスを開発するのが仕事だった。


伊丹はエネルギー開発という仕事で、自分の仕事が将来の日本を豊かにすると使命感に燃えていた。


【承】

東南アジアの行政は腐りきっており、何をするにも役人に賄賂が必要だった。


バングラディッシュに配属になった際には、嫌がらせで初日にビルの電気を止められる。


東南アジアに慣れてきていた伊丹でも、バングラディッシュには面を喰らっていた。


バングラディッシュは天候も酷かった。


サイクロンは日本の台風と違い、熱を持っていた。


50度にも達するらしく、サイクロンの際に屋外にいると失明してしまうのだという。


雨期になると洪水に襲われて、国土の四分の一ほどが水没する。


現地の人々は慣れた様子だったが、伊丹はそんな土地で資源開発を進められるのか不安になっていた。


そのため、開発の拠点とする場所は重要だった。


候補地のボイシャク村に部下を交渉に向かわせたが、一人は死亡、もう一人は片腕を失うという大怪我を負って帰ってくる。


代わりでやってきた部下も非常に優秀だったが、殺されそうになり退職してしまう。


交渉に行った部下の話だと、村を仕切っている尊重のような存在である“マタボール”とその取り巻きが反対派なのだという。


マタボールは一人ではなく、複数いて大事なことはマタボールたちが決めている。


反対派のマタボールはアラムという男だった。


アラムに従う過激な部下からリンチを受けたという。


伊丹は金で解決しようと思っていたが、アラムは金は要求していない様子だった。


伊丹が途方に暮れていると、慣れない英語で書かれた手紙が届く。


ボイシャク村からで、一人でやって来いという内容だった。


伊丹はただの嫌がらせではなく、ボイシャク村もアラムの一枚岩ではない可能性を考えて行くことにする。


【転】

伊丹がボイシャク村に行くと、伊丹の会社のライバル企業の森下という男もいた。


ボイシャク村のアラム以外のマタボールたちが二人に状況を説明する。


マタボールたちは資源開発が進むと、インフラが整備されて豊かになることに魅力を感じていた。


アラムは何年も先に、自分たちで地下資源を掘り起こせる時代が来るのを待つと主張していたという。


しかし、他のマタボールたちは、今苦しんでいる村の住民たちを救いたかった。


マタボールたちは、伊丹と森下たちの話に乗る代わりに、邪魔なアラムを殺害することを支持する。


伊丹と森下は即決して、マタボールたちと殺害計画を練りだす。


森下が乗ってきた頑丈なジープでアラムをひき殺すことになる。


運転は伊丹で、助手席に森下が乗ることになる。


マタボールたちがアラムをおびき寄せて、アラム以外の人間に目立つライトを持たせておく。


十分に加速をつけた伊丹の運転するジープで背後からアラムをひき殺すという計画だった。


計画は上手くいってアラムは死亡する。


車を停止させると、伊丹は手からハンドルが離れなかった。


森下は助手席で血の気の引いた顔で泣いていた。


森下の情けない様子をみた伊丹は“こいつはダメだ…”と森下がこのことを漏らす心配をする。





伊丹と森下はそれぞれ帰る。


伊丹は森下のいる会社に電話をするが、森下は退職して日本に帰ったといわれる。


伊丹は森下が殺人を公にする可能性を心配して、森下を殺害することを決意して日本に向かう。


適当に日本に帰る理由を作ってアリバイとする。


日本に行く飛行機の中で、伊丹は熱を出して汗だくになる。


検疫に呼び止められるが、簡単な検査で済む。


空港の最寄りのホテルで森下がやってくるのを張っていた。


森下がやってくるので声をかける。


伊丹は
“あの件でお話がしたい”
というと、森下は顔色を変えてついてくる。


レンタカーの中で話をすると、森下は伊丹が思っていた通りあのことを公にするつもりだという。


警察に行くどころか、東南アジアの実情をマスコミを使って全世界に発信すると言い出す。


伊丹は隙をついて森下の頭部を殴打する。


それだけでは森下は死ななかったため、伊丹は森下の首を絞めて殺害する。


【結末】

伊丹は何食わぬ顔で、アリバイ作りのための用事を済ませる。


その間に使っていたレンタカーの荷台には森下の死体が入っていた。


伊丹は森下の死体を山中に埋める。


森下は行方不明にあるが、森下の経歴から気まぐれさが伺えるため、日本に帰ってきてから失踪するのはそれほど不思議ではなかった。


森下と伊丹を結びつけるモノも、日本には何もなかった。





伊丹はビジネスホテルでニュースを見ていた。


女性とその子供がコレラに罹ったのだという。


感染源は“インドから帰国した男性”だと報道されていた。


伊丹はマタボールたちの話を思い出す。


マタボールの一人の男の孫は病気で苦しんでいるという。


その症状はコレラと全く同じだった。


おそらくはその際に森下はコレラに感染していた。


伊丹は日本への入国の際の検疫で問題なかったため無事だった。


しかし、今現在の伊丹の体にはコレラに罹った症状が出ている。


それは、日本に入国した後に伊丹と森下が接触した証拠だった。


伊丹が病院に駆け込めば、伊丹と森下の接触がバレてすべてが明るみになってしまう。


伊丹はビジネスホテルの一室で
“どこで間違えたんだろう”
と裁きを待つのみだった。


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夜警

【起】

ベテラン警察官の柳岡は部下の川藤の葬式に出ていた。


新米警官の川藤は業務中に刺されて亡くなっていた。





川藤が殺された当日
市内に住む40代の女性から夫の田原勝が暴れていると通報があった。


柳岡は川藤と梶井を連れて現場に行く。


妻の浮気を疑って激高していた田原勝は、大きな刃物をもっていた。


田原勝が川藤めがけて襲い掛かってきたため、川藤は発砲して命中させるが、田原勝の反撃を受けて死亡してしまう。


田原勝も死亡する。





メディアは当初この事件をどのように扱うか迷っている様子だった。


やがて
“凶悪犯を命を張ってやっつけた勇敢な警察官”
として川藤をたたえる報道をするようになる。


メディアの批判の矛先は、勇敢な警察官を死なせてしまった警察へ向けられる。


【承】

柳岡は川藤は警察官には向いていない男だと認識していた。


川藤はメディアが報道するような“勇敢な警察官”ではなかった。


川藤が交番に配属されたときに、柳岡はいい印象を受けていなかった。


3人一組で行動することになるが、いっしょに組んだ人当たりのいい梶井がいたから何とかなっていた。


ある日
近所のスナックで酔っ払いの喧嘩をなだめるために出動する。


ただの酔っ払いの掴み合いだったが、それを見た川藤は腰の銃に手を伸ばす。


川藤と梶井が難なく場を制していたが、その程度の現場で銃を使おうとする川藤の危険性に二人は心配していた。






また、川藤は器の小さい横柄な男でもあった。


パトロール中に一方通行の道を逆走していたドライバーに、新米警官らしからぬ横柄な態度で注意していた。


ほかにも、一人でパトロールに行きたいといきなり言い出したこともあった。


二人一組が基本なので、川藤は当然却下する。


柳岡が何気なく川藤が使用していた自転車を調べると、荷台の鍵が閉め忘れていた。


川藤は荷台の鍵を閉め忘れたのを誤魔化すために一人でパトロールに行きたいと言い出したということを認識し、柳岡は呆れる。


ほんの少し怒られればすむものを、姑息にも隠ぺいしてしらばっくれようとしていたのだった。





柳岡は過去にも川藤のように警官に向いていなかった部下の三木という男を思い出す。


三木は体格のいい男で一見警官に向いているようだった。


しかし、中身は虚勢を張るのが得意な気の弱い男で、体が大きいだけで体術はからっきしだった。


柳岡は“こいつを警官にしておくと必ず問題を起こす”と確信していた。


柳岡は三木に厳しく接していた。


それが周りにも伝染して、みんなが三木に厳しい言葉を向けていた。


一年後、三木は警察を退職する。


柳岡の目論見通りではあったが、すっきりした気分にはならなかった。


その三か月後、三木は自宅のアパートで首をつって自殺する。


柳岡は“自分が三木を殺した”と自覚して、いまの交番に左遷されていた。


【転】

川藤が死亡した日は、朝から何かがおかしかった。


柳岡たちがパトロールから帰ってくると、田原美代子という女が来ていた。


田原美代子は交番にやってくる常連で、いつも旦那の危険性を愚痴っていた。


夫の田原勝は嫉妬深い男で、クラブで働いている美代子が浮気していると常に疑っていた。


田原勝は前科のある男で、無職だった。


美代子の愚痴を聞いてあげるのは柳岡の役割で、美代子も柳岡以外の警官のいうことは素直に聞かなかった。


美代子は旦那が最近刃物を購入したことを報告する。


柳岡はパトロールを強化することを約束する。


柳岡たちは引継ぎを済ませる。


ローテーションで仮眠をしようとするが、すぐ近くで道路工事をしており大きな音がするので無理だった。


午前中は川藤に留守番をさせて、柳岡と梶井でパトロールに行く。


帰ってくると川藤から工事現場で人が倒れたという報告を受ける。


川藤から状況を詳しく聞くと、誘導員がいきなり倒れたのだという。


川藤が誘導員に駆け寄ると、誘導員のヘルメットに何かがかすったような跡がついていた。


誘導員は車が小石を撥ねたのだろうと認識して、難なく立ち上がりそのまま業務を継続する。


川藤はその小石を入念に探したが見つからなかったという。


川藤はその出来後を不自然なまでに心配している様子だった。


誘導員に大事が無かったため、大事にならないと柳岡は告げる。


その晩も妙な出来事が立て続けに起こっていた。


【結末】

川藤の葬式で柳岡は川藤の兄のタカヒロに話しかけられる。


タカヒロは川藤が“勇敢な警察官”扱いされているのを怪訝に思っていた。


タカヒロは柳岡以上に川藤のことを知っており、川藤が警察官に向いていないと認識していた。


タカヒロによると、川藤は銃が大好きだったのだという。


銃を撃つために海外旅行に行ったこともあり、そのことをよく自慢していたのだという。


タカヒロは“弟は銃を持っていたいから警察官になった”という。


そして、事件当日の“真実”を知るために、状況を詳しく教えてくれるように柳岡に懇願する。


タカヒロの
“あいつはそんな立派な死に方(命をはって他人を庇う)をする男じゃない”
言葉を聞いて柳岡は特別に話をする。


柳岡は当日のことを思い出しながら説明すると、ある仮説が浮かび上がってくる。





柳岡たちは近隣住民の通報を受けて、暴れているという田原勝と美代子の家に行く。


すると、田原勝は刃物を持っており、近くには気絶した美代子が倒れていた。


しかし、田原勝はその時は落ち着いており、柳岡たちに帰ってくれるように懇願する。


川藤が
“諦めろ、緑1交番だ!”
というと、それを聞いて田原勝は
“貴様が美代子を”
と激高して川藤めがけて襲い掛かってくる。


それに対して川藤は銃を全弾発射していた。


田原勝は最後の力を振り絞って、川藤の首を切りつけていた。


田原勝はすぐに死亡するが、川藤は首を押さえながらしばらくは生きていた。


川藤の最後の言葉は
“こんなはずじゃなかった”
だった。


新聞によると、川藤は5発発砲していた。


確かに、弾丸は5つ現場から見つかっていた。


そのうち4つは田原勝の体内から、1つは庭に転がっていた。


庭にあった一つは川藤が天に向けて威嚇射撃したものが落ちてきたものだと川藤は思っていた。


ただし、タカヒロの兄から事件当日に
“とんでもないことになった”
と川藤からメールがあったことを聞かされてその認識は覆る。


川藤が兄のタカヒロに“とんでもないことになった”という時は、ロクでもないときだった。


その時は決まって兄のタカヒロに無茶な尻ぬぐいを要求していた。




柳岡は川藤が兄を頼ろうとしたことで、その日にあった不可解な事を総合的に考える。


川藤が午前中に一人で交番で留守番している際に、銃を弄っており発砲してしまったのではないかと仮定する。


川藤は銃を撃つためだけに海外旅行に行くくらい銃が好きだった。


発砲音はすぐ近くの工事現場の音でかき消される。


弾丸はおそらくは誘導員の頭を掠めていた。


幸い直撃はせず、誘導員も小石だと誤認していた。


川藤は何とかして弾丸を探し出して確保していた。


しかし、当直が終わる際に銃と弾丸は返すことになる。


その際には必ず未使用の銃弾の数は入念に数えるので、川藤が発砲したことが発覚してしまう。


その事実を認識した川藤は兄のタカヒロに“とんでもないことになった”とメールしていたと予想できた。


ただし、その状況は兄のタカヒロがどうにかできるレベルのものではなかった。


川藤は
“暴発を隠ぺいするためには、実際に発砲してしまえばいい”
と考察する。


そこで、田原夫妻のことを思い出す。


川藤は田原勝に
“あんたの奥さんは緑1交番の警官と浮気している”
と電話をする。


川藤の思惑通り、田原勝は刃物を振り回して激高していた。


しかし、現場に駆け付けたときには思っていたより田原勝は落ち着いていた。


川藤は田原勝を焚きつけるため
“緑1交番だ”
とワザワザどの交番かを告げる。


目の前に妻の浮気相手がいると思い込んだ田原勝襲い掛かってくる。


川藤の思惑通りで、川藤は素早く田原勝に4発発砲する。


工事現場で拾った暴発した弾丸は、ドサクサに紛れて庭に捨てる。


全ては川藤の思惑通りのハズだった。


しかし、田原勝は最後の力を振り絞り川藤の首を刃物で切り裂く。


田原勝の思わぬ反撃を食らった川藤は
“こんなはずじゃなかった…”
と最後に呟く。





後日
柳岡は美代子に田原勝が警官を浮気相手だと疑っていたか聞いてみる。


美代子によると、田原勝は美代子の勤め先の店の客のみを疑っていたのだという。


柳岡は部下を二人死なせてしまったと認識し、警察を去る。


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関守

【起】

男はライターの仕事をしている。


今回は都市伝説の記事の数ページを任されていた。


先輩が保留にしていたネタがあったため、それをもらい受ける形でその現場に出向くことにする。


その場所は何気ない山道の下りのカーブだった。


特に危険なカーブではないが、ガードレールを突き破って崖下に落ちていく事故がここ数年で何件か起きていた。


その実際に起きている事件を取材して、面白そうな都市伝説と結び付けて記事にするつもりだった。


【承】

現場の山道は人通りの少ない下り坂だった。


途中でボロいパーキングエリアがあったため、休憩をする。


老婆が一人で切り盛りしており、現場の付近のため話を聞いてみることにする。


何気ない雑談から話を切り出す。


4年ほど前までは旦那と二人で切り盛りしていたのだという。


家には都会から娘が帰ってきており、孫もいるのだという。


男は事故のことを聞いてみる。


亡くなった人たちは、そのパーキングエリアを利用しており、老婆はその人たちと言葉を交わしていたという。


【転】

一件目は前野という県の役人だった。


仕事熱心で、街を栄えさせるための観光資源となるようなものを探していたのだという。





二件目は田沢という男だった。


荒っぽいタイプだという。


女を連れており、ビールを頼まれたので運転しているのはわかっていたが出したという。


期限が悪かったようで、所かまわず蹴り倒していったという。





三件目は大塚という学生だった。


大学のフィールドワークで、その地域の歴史に関することを調べていた。





男は一通り話を聞いた後に、一服をする。


それらの話を都市伝説にするには、何かしらの“共通項”が必要だった。


しかし、全ての犠牲者にそれらしいものは見つからなかった。


老婆が手招きをするので、店に戻ってみる。


コーヒーのお替りを出してくれたため飲んでいると、もう一つ話を聞いてほしいという。


【結末】

老婆が話し出したのは、高田という4年前に事故で亡くなった男だった。


老婆は長くなると前置きして、自分の身の上話から入る。


娘の最初の結婚は失敗だったという。


娘の夫は悪い男だった。


それに懲りたはずなのに、娘は悪い男と再婚することになる。


その再婚相手が高田だった。


娘は高田に暴力を日常的に振るわれて骨折もしており、今でも左腕が上がらないのだという。


娘は孫と一緒に老婆たちの元へ逃げてくる。


しかし、高田は追ってきていた。


パーキングエリアでもみ合いになり、高田は強引に孫を連れていこうとしていた。


娘はとっさに近くにあった店の前にあた石仏で高田を殴打する。


高田は即死だった。


老婆とその旦那は高田を事故に見せかけて崖から落としていた。


普段から人気も少なく目撃者もいないため、それで証拠の隠滅はできたはずだった。


唯一、娘が殴打に使用した石仏が問題だった。


石仏は首が折れてしまっていた。


その石仏は市のサイトで“エノカミサン”という観光資源の一つとして紹介されてしまっていた。


その画像では、石仏は首はちゃんとくっついている。


石仏からルミノール反応が出てしまうため、警察に調べられたらまずいことになる。


旦那は石仏を接着剤で治す処置を施す。





一年後、学生の大塚がやってきて、石仏を調べたがっていた。


老婆はコーヒーに睡眠薬を混入して、大塚を事故に見せかけて殺害したのだという。





田沢は石仏を蹴った拍子に、石仏の首が元々壊れていたのに気づいたのだという。


老婆はビールに睡眠薬を混ぜて田沢を事故に見せかけて殺害していた。




県の役人の前野は仕事熱心なため、石仏の首が折れていることに気づいてしまったのだという。


それを詳しく調べたいというので、同じように殺害していた。





老婆は去年の秋ごろに男がパーキングエリアにやってきたことを告げる。


正確には男の先輩だったが、男は少しずつ意識がもうろうとするのを感じていた。


老婆はその時から警戒していたのだという。


男は力を失って、持っていたコーヒーカップを床に落とす。


老婆はコーヒーに仕込んだ睡眠薬の効き具合を確かめるように男にやさしく話しかける。


老婆の声はすでに男には届いていなかった。


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柘榴

【起】

サオリは美しい女でその自覚はあった。


大学時代に同じゼミで知り合った成海という男を気に入り交際に発展する。


成海には不思議な魅力があり、ゼミの女たちの争奪戦をサオリは勝ち抜いていた。


婚約して両親に紹介するが、母はすぐに成海を気に入ったが父は訝しんでいた。


同性のみが感じ取れるうさん臭さを父は成海から感じていた。


しかし、成海に夢中で盲目な状態のサオリには何を言っても無駄だった。


サオリと成海は結婚して二人の娘に恵まれる。


【承】

サオリは自分でも驚くくらい娘たちを大事にしていた。


娘二人は自分に似て美しかった。


娘も母思いだった。


それに対して、夫の成海は大学卒業後は転職を繰り返していた。


あやしい“副業”に手を出したり、アルバイトを転々としていた。


成海がたまに入れる生活費も、成海が稼いだものではなく他の女に貢がせたものだった。


週に一日か二日帰らない日が出てきて、やがて月一帰ってくるかどうかという状態になる。


そんな状態でもサオリは成海を信じていたが、その“魔法”をといたのは二人の娘だった。


娘の夕子と月子の将来を考えると、成海と離婚する必要があった。


たまに帰ってきたときに成海は娘二人を大事にしており、娘たちも父を慕っていた。


上の子の夕子の高校受験を控えた年に離婚を決意する。


【転】

夕子は両親の離婚を仕方のないものだと認識していた。


物心ついたころから父がほとんど家にいなかったためだった。


夕子は本屋に行き法律関連の本を読んで離婚について知識を蓄えていた。


離婚になると調査官がその家庭の状況を調べるのだという。


どちらの親が親権を取ったら子供のためになるかを聞き取り調査が行われることになる。


夕子はよほどのことがない限りは母親側が勝つということを知る。


夕子は妹の月子を学校の人気のない部屋に呼び出す。


家から持ってきた真鍮製の靴ベラを月子に持たせて、自分の背中を強打させる。


夕子の背中には大きな傷ができる。


今度は夕子が月子の背中に靴ベラを強打させる。


夕子は月子に、父のことを考えるとそれしかないのだと言い聞かせていた。


【結末】

家庭裁判所で聞き取り調査が行われる。


サオリは負ける要素がないため、勝利を確信していた。


時間になっても成海が来なかったため、そのまま結果を言い渡されることになる。


調査官は親権は成海のものになったことをサオリに告げる。


サオリはわけがわからず理由を尋ねる。


すると、娘二人はサオリからの虐待を訴えたのだという。


調査官はサオリから受けたという背中の傷を確認していた。


サオリは娘たちの自作自演以外にあり得ないことに気づく。


調査官たちは機械的に今後の手続きなどを告げてお開きとなる。





冷静になったサオリは、娘たちの気持ちを理解していなかったことに気づく。


サオリにとって成海はただの他人だが、娘二人にとっては肉親だった。


成海は一人では生きていけないのに対し、サオリは一人でもやっていけると娘たちが判断したのだとサオリは認識するが、心の準備が間に合わなかった。





真実はサオリの考察とは違っていた。


夕子と月子は実の父親である成海に心を奪われていたのだった。


成海はサオリや他の女たちを魅了してきたように、実の娘すらも魅了していた。


夕子は最大のライバルである母のサオリを成海から遠ざけることができてほくそ笑んでいた。


次のライバルである月子はまだまだ幼かったし、背中には自分がつけた大きな傷跡があった。


月子が自分よりも美しくなる前に傷をつけることができたことに、夕子は満足していた。


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満願

【起】

藤井は学生時代に世話になった鵜川妙子の弁護をしていた。


妙子は殺人を犯しており、8年ほどの実刑が下る。


妙子の希望でそれ以上は争わなかったが、藤井はもう少し粘りたかった。





藤井は学生時代に鵜川夫妻の家の二階の一室で下宿をしていた。


妻の妙子は勉強熱心な藤井の面倒をよく見てくれていた。


夫の重治は藤井が収める下宿代にしか興味がない様子だった。


重治は家業である畳屋を継いでいたが、先代と比べて取引先の評判が悪く、契約をきられることは珍しくなかった。


藤井がなぜそのことを知っていたかというと、取引先の人がよく怒鳴り込んでくることがあったからだった。


【承】

藤井は妙子が犯した殺人の情報を整理してみる。


殺害されたのは矢場という金貸し業の男だった。


矢場は同業者の中でも評判が悪かった。


殺害された当日、会社の帰り道に矢場は行きつけの定食屋に行きいつも通りのオーダーをする。


しかし、それをすぐに取り消して人に会いに行ったのだという。


その晩に草が人の腰ほどまで生い茂った空き地で腹を刺されて死亡していた。


矢場の金を貸したリストから容疑者探しが行われる。


凶器に使われた包丁は妙子が使っていたものだった。


矢場を殺して空き地まで運んだのは、重治が使っていたと思われる荷台だった。






学生時代
藤井は勉強に行き詰っていた際に、妙子のお使いに付き合うことになる。


妙子は自分のお使いのような言いぶりだったが、煮詰まっている藤井のために一緒に達磨を買いに行くという誘いだった。


それ以外にも、仕送りが滞り家賃がどうしても期日に払えないときには自分のへそくりを渡してくれた。


その際に、妙子は近くにあった達磨を自分たちに背を向けるように向きを変えていた。


藤井は仕送りが入るとすぐに妙子に金を返していた。


妙子のおかげで、藤井は司法試験最大の難関である論文試験に合格する。


【転】

矢場への借金は夫の重治が作ったものだった。


矢場の取り立ての際の評判は非常に悪く、肉体関係を迫られた女性もいた。


藤井は何とかしてそう言う被害を受けた女性を裁判に呼び証言してもらいたかったが、どうしても来てくれなかった。


裁判の争点は、矢場を殺害したことによる計画性となる。


藤井は妙子が来賓用の大事な掛け軸を客間に掛けていたことを指摘する。


大事な掛け軸だったため、これから殺人を犯して返り血を浴びてしまう可能性を考えれば客間に掛けておくのは不自然だった。


また、その掛け軸は普段はしまっており、年に数回干すときと客が来たときのみ出すものだった。


その掛け軸には矢場の血がついて証拠として検察に押収されていた。


藤井は新米だったが、検察側に物怖じすることなく主張を続ける。


藤井は当日の様子を詳細に説明して、突発的な犯行で計画性はないと裏付ける。


そのためか、懲役8年で済む。


藤井は二審を争う気だったが、重治が亡くなったことで妙子は控訴を取り下げる。


【結末】

この10年間
藤井の仕事は大変だったが順調だった。


妙子の事件の結審から5年が経過しており、藤井はファイルを見ながら振り返る。


藤井は事件が起こった現場である客間にあった掛け軸と達磨の様子からあることに気づく。


達磨の背中に矢場の血痕がついていた。


ということは、矢場が刺された際に達磨は部屋に対して背中を向けていたことになる。


縁起物の達磨に背中を向かせるのはおかしかった。


藤井は妙子からへそくりを借りたときのことを思い出す。


妙子はへそくりを取り出す際に、達磨の視線を嫌うかのように達磨に背を向けさせていた。


達磨に背を向けさせるという行為はこれから後ろめたいことをするのを、縁起ものである達磨に見られたくないということだった。


さらに、掛け軸についた矢場の血の跡も特徴的だった。


大事な画の部分ではなく、表紙にのみ血がついていた。


現場にあった血まみれの座布団の写真を見てみると、血しぶきの様子から掛け軸の画の部分が座布団によって覆われていたことが伺える。


藤井は
“殺人の結果として血しぶきが掛け軸に飛んだのではなく、掛け軸に血を飛ばすことが殺人の目的だった”
ことに気づく。


鵜川家の財産のすべては、借金のカタとして押収されていた。


しかし、殺人事件の証拠となる大事な掛け軸は検察によって保管されて、全てが片付けば妙子の元に戻ることになる。


また、重治が死亡したことで保険金が入ってきていた。


その保険金を借金の返済に充てることで、妙子は借金から解放される。


借金が無くなれば掛け軸を押収される心配もない。


藤井は学生時代に聞かされた妙子の言葉を思い出していた。


妙子の先祖は私塾を開き、身分の低い武士を支えて出世を助けたのだという。


妙子は先祖の行いを誇らしそうにしていた。


その先祖から受け継いだ掛け軸は、妙子に残された唯一の誇りだったのではないか?と藤井は考える。





出所後の妙子は藤井を頼るはずだった。


検察が押収した掛け軸は事件の証拠品のため、なかなか戻ってこない。


還付を希望しているならば、弁護士の藤井力を借りるのは必然だった。


藤井は、妙子は5年間の服役の果てに“満願成就”を迎えられたのだろうか?と思っていた。


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原作の小説「満願」の感想





どの話にも共通しているのは、冒頭部分から中盤までは何ら変わったところはありません。


“普通の話”が淡々と進んでいきます。


ですが、主人公たちは気づかないうちに徐々に核心に近づいて行っています。


また、いろいろな描写にヒントがちりばめられているのも見事でした。


この方式に慣れてくると“この短編はどんなオチが待っているんだろう”と読み進めるのが楽しくなってきます。


どの話でも犯人(必ずしも犯人というワケではありませんが)たちは、それぞれにとって非常に大事にしているもののために動いています。





“満願”の犯人である妙子の動機は、客観的には“そんな理由で!?”というモノです。


ですが、そこに至るまでに妙子の不遇な人生が丁寧に描かれているのがポイントです。


あの掛け軸は、妙子にとって殺人を犯してでも守りたかった最後の誇りだったのだと思います。


藤井が真実を知るに至るための、達磨の下りは“日本人らしさ”が伺える見事な描写でした。





“夜警”の川藤の浅はかさもよかったです。


世間では英雄扱いされて亡くなった川藤ですが、真実は全然違います。


自分の不始末を他人を銃撃してもみ消すようなクズ男です。


“自分の身を守るためにそこまですんのか…”と呆れつつも、“確かにそこまでする小心者はいそうだな”と感心してしまいました。





“万灯”のラストの伊丹の葛藤もハラハラしました。


伊丹は結局どういう決断をしたのでしょうか…


伊丹は“日本人の生活を豊かにする”という大義のために、自分の人生を捧げて殺人まで犯しています。


その大義のためのお膳立てができた状態で、あのまま死んだらすべてが水の泡です。


病院に駆け込んで上手く誤魔化して治療してもらったのでしょうか…


それともヤケになってパンデミックを起こしたのでしょうか…


この話の現地の様子は、とてもリアルで面白かったです。





“柘榴”は意外性と背徳感があるオチでした。


“魅力的な夫”がまさか自分の娘まで魅了していたとは…


夫が自宅に帰らなかったのも、“普通の父娘関係”を築けなかった要因になっています。


また、実質的な片親(母親のみ)状態だったため、娘二人は父性に飢えていたのかもしれません。


夫がとにかくドクズで妻が可哀想でしたが、見事な下衆いオチでした。





“関守”はリアルに都市伝説で怖かったです。


都市伝説の取材をしていたら、まさかの当事者(被害者の一人)になっていたとは…


そしておそらく、あの老婆は似たような被害者を出し続けるのだと思います。


老婆の話を聞きながら
“あれ…コレって俺も殺される流れでは…?”
と気付くころには、もうすでに二杯目の味の濃いコーヒー(睡眠薬が入っているのを誤魔化すため)をほとんど飲んでしまっているというのがジワジワと怖いです。





全体的に“事件の中に隠された意外な真実”を垣間見るのが楽しい作品でした。


ドラマだとどのようにオチの部分を表現するのか楽しみです!